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バリスティック・シールド

バリスティック・シールド

Ballistic Shield / Bulletproof Shield

バリスティック・シールド(防弾盾)は、現代の対テロ特殊部隊や警察SWATの任務に欠くことのできない代表的なパーソナル・プロテクティブ・ギアである。 現代の軍・警察において運用される盾は主に2種類に大別される。 ひとつはジェラルミンなどの軽量な金属や耐久性の高いポリカーボネート樹脂などで製作され、打撃や投擲物などから身を守るライオット・シールドで、 これらは主にライオット・コントロール(群衆整理・暴動鎮圧)オペレーションなどに使用される。 これらのライオット・シールドは耐衝撃性や防刃性には優れるが、通常の拳銃弾に対しては基本的に抗弾能力をもたない (ポリカーボネート樹脂などは貫通力の低い散弾程度であれば貫徹を防ぐ場合もある)。 もうひとつは、抗弾素材で製作され、銃弾に対して一定の抗弾能力をもつバリスティック・シールドである。 米国の警察SWATなどにおいてはバリスティック・シールドをバンカー(掩体)に例えて、“バンカー・シールド”や“ボディー・バンカー”といった俗称でも知られる。 刀剣による斬撃や刺突、鈍器による打撃、投石や弓矢などの投擲物・飛来物から身を守ることのできる盾は最も原始的な防具のひとつであり、 銃火器が誕生する遥か以前から世界中の戦場で広く用いられてきた。 古来より、盾は木材・皮革・金属などを材料にして様々な種類がつくられた。 紀元前2500年の南メソポタミアでは大盾と槍で武装した歩兵による密集陣形戦術(ファランクス)が既に存在しており、 古代ヨーロッパにおいてはローマ軍団の重装歩兵がスクトゥムと呼ばれる大盾と刀剣で武装し、長きに亘って周辺諸国を蹂躙した。 PROTECH TACTICAL社製パーソナル・バリスティック・シールド / 特殊班捜査係(SIT) 我が国においても戦国時代の足軽が飛来する火縄銃の弾丸から陣形を守るために竹束(たけたば)と呼ばれる竹で作られた盾を陣地に並べ、防弾用途に用いている。 日清戦争から第2次世界大戦にかけて日本軍では歩兵を小銃弾や砲弾の破片から防護するための防楯(ぼうじゅん)と呼ばれるバリスティック・シールドが積極的に開発・運用された。 特殊鋼板で製作された防楯の多くは個人携行が可能なサイズと重量で、戦闘中の軽機関銃手を敵の小銃弾から防護することが主な目的であった。 突撃戦闘など従来の伝統的な野戦において歩兵の防護に一定の効果を上げた防楯であったが、特殊鋼板で製作された本体は非常に重量があり、携帯性に乏しく、その用途は限定的であった。 国家間の正規軍同士の大規模な戦争が減少し、地域紛争やゲリラ戦などの非対称の戦争が増したベトナム戦争以降、 歩兵の役割が多様化し、機械化や空中機動による高機動性を重視した各国の軍隊において、 運用上のメリットよりデメリットが上回るようになった個人携行用の防弾盾の有用性は希薄になり、必然的に姿を消した(車両や船舶に積載した機関銃用の防楯などは現代でも運用されている)。 しかし、1960年代に誕生したケブラーなどの特殊繊維が防弾装備の進歩に革命をもたらす。 従来の特殊鋼板などの金属に比較し、高分子アラミド繊維は圧倒的に軽量で柔軟性に富み、すぐに歩兵用のボディーアーマーなどの材料に用いられた。 その後もアラミド繊維を樹脂で固形化(レジン加工)して軍用のバリスティック・ヘルメットなどが開発され、技術的に個人携行が可能な軽量で高強度なバリスティック・シールドの製作が可能となった。 軍隊において一度はニーズを失ったバリスティック・シールドであるが、 これらの防弾装備の進化に伴いそのニーズは新たに1970年代に各国で誕生した対テロ特殊部隊や警察SWATなどにおいて高まった。 人質救出作戦など閉所空間における近接戦闘が主要任務となる対テロ特殊部隊は、近距離での銃撃戦を想定して防弾装備の充実に重きを置く傾向があり、 ボディーアーマーやバリスティック・ヘルメットに加え、バリスティック・シールドの採用は必然的なものであった。 現代のバリスティック・シールドは、特に拳銃、サブマシンガン、ライフル、ショットガンなど銃器からの発射体(弾丸)の脅威を覆すように設計されているが、 当然ながら多くはライオット・シールドと同じく刺突や斬撃、石や弓などの投擲物も防ぐことができる。 一般的にバリスティック・シールドは、ケブラーなどのアラミド繊維で製作され、最低でも殆どの拳銃弾の貫徹を防ぐNIJ規格レベル3A以上の抗弾能力を有している製品が殆どである。 定評のあるバリスティック・シールド製造メーカーは、政府機関が定める特定の防護レベルに従ってバリスティック・シールドを設計・製造している。 これらは米国司法省の装備調達基準として国立司法省研究所(NIJ:National Institute of Justice)が定めた防弾材料のテストプロトコル(Ballistic materials test protocol NIJ-Std-0108.01) が最も標準的に用いられ、独立した抗弾素材に対して脅威となる発射体(弾丸)を撃ち込む破壊テストを行い、製品が適切な設計と能力を有するか評価する。 個人携行を前提としたハンドキャリー・バリスティック・シールドには、背面に把持用のキャリングハンドルが設けられており、このクラスの製品であれば片手でも持ち運びが容易だ。 バリスティック・シールド この他にも折り畳みができる柔軟なソフトアーマーで製作され、携帯性に優れたブランケットタイプのバリスティック・シールドも普及している。 多くのハンドキャリー・バリスティック・シールドは、銃口初速の高速なセンター・ファイアー・ライフル弾の貫徹を防ぐ能力を有していない。 高威力のライフル弾への抗弾能力を有する製品(NIJ規格レベル3以上)は、アーマーパネル本体の重量があり、長時間の個人携行は難しいため、 移動用のキャスターや簡易設置用のキックスタンドが装備されていたり、複数のバリスティック・シールドを連結させる機能を有する製品が多い。 これら現代のバリスティック・シールドは任務成功の可能性を向上させるため、防護レベル、機動性、視認性、武器の運用性・統合性(射撃精度の向上を含む)などを重視して設計され、 前方視認用のバリスティック・ウィンドウや銃撃用のガンポート、高出力のタクティカルライトシステム、運搬用のキャリングストラップなど様々なオプションが装備されている。 対テロ特殊部隊などにおいては主に突入部隊の先頭に立ち、被弾の確率が高いポイントマン(シールドマン)がバリスティック・シールドを携行する。 シールドマンは片手でバリスティック・シールドを保持し、片手には拳銃を構えることで身を守りながら敵に攻撃を加えることもできる。 なお、両手にシールドと拳銃を保持したシールドマンは、戦闘中は基本的に拳銃の弾倉交換ができないため、バックアップ用の拳銃を複数携帯する場合が多く、 戦闘中に射撃を継続する必要がるときは弾倉交換をせずに、速やかにバックアップガンに持ち替える(所属する部隊の通常作戦規定によっては方法が異なる)。 また、爆薬を使用したドアブリーチなどでは発破の際には、先頭のシールドマンはバリスティック・シールドに身を隠して爆風と飛散物から後続の部隊を防護する。 同時に、手榴弾などの爆発物を投げつけられた際にも掩体となるバリスティック・シールドは有効に活用できる。 個人が携行するハンドキャリー・バリスティック・シールドは、現代のタクティカルオペレーターの任務遂行において、 敵の攻撃から身体を防護し、生存性を向上させる重要な資機材である。 現在、バリスティック・シールドは用途や価格などに応じて、サイズ別、抗弾性能別に様々な種類の製品が各国の防弾装備メーカーからラインナップされており、 我が国を含む世界各国のタクティカルユースで運用されている。

バリスティック・シールドの進化

Baker Batshield / Active Shooter Response

バリスティック・シールド 現代のバリスティック・シールドは、シールドを片手に保持し、一方の手で武器を保持するという点で、 古代の人々が生み出した伝統的なデザインのシールドと驚くほど似ている。 形状、サイズ、抗弾能力が選択できる伝統的なシールドは一般的に長方形が多く、 片手でシールドを携行し、拳銃を構えた一方の手をシールドの側面から突き出して射撃するスタイルが効果的なシールド・テクニックとして定着した。 その一方で近年の材料工学の進歩は、より効率的な弾道防護能力を備える複合材料とセラミック・バリスティック・シールド製品を生み出した。 多くの優れた軽量シールドの中でも大きな進化であると考えられているのが、 シールドで身体を防護しながら、両手で小銃や拳銃、散弾銃などのプライマリーウェポンを構えられる 米国のBaker Ballistics(ベーカー・バリスティック)社製“Baker Batshield(ベーカー・バットシールド)”だ。 開発者の名を冠したベイカーバット・シールドは、NYPD(ニューヨーク市警察)のSWATにあたるESU(Emergency Service Unit)を2001年の世界同時多発テロ事件以降に勇退した“Alfred J. Baker”が NYPDにおける23年間の勤務経験を生かし、従来の伝統的なバンカー・シールドとは概念の異なる最も理想的なパーソナル・バリスティック・シールドを目指して設計したもので、 起業と共に2003年以降に複数の特許を取得している。 この革新的なベイカー・バットシールドは、数世紀に亘って歴史的に変革のなかった従来の伝統的設計のシールドとは 一線を画しており、シールドと共に両手で武器を操作し、照準・射撃することを可能とした。 従来の防御目的のために設計された伝統的なシールドは、シールドを片手で保持し、 もう一方の手で拳銃などの武器を保持する必要があり、そもそも両手で操作する必要のあるライフルなどの長銃の運用には対応していない。 この問題を解決したベイカー・バットシールドは、折り畳み可能なように3分割されたシールド本体の中央上部にガンポートとなるスリットとガンマウントを 設けた特徴的なデザインによって、小銃や拳銃などのプライマリーウェポンを通常の射撃姿勢と同じく、 体の中心線を捉えた自然な状態で構えることができ、シールドを保持して身体を防護しながら、機動性の高い射撃を実現した画期的な製品だ。 米国では1999年に発生したコロンバイン高校銃乱射事件(容疑者2名を含む15名の教員・学生が死亡)以降、 学校や劇場などの公共施設において不特定多数の人間を殺戮する銃乱射事件が大きな社会問題となり、 これらの銃乱射を実行するアクティブ・シューターへの対応が急務となった。 専門家が提唱するアクティブ・シューターへの初動対応(アクティブ・シューター・レスポンス)で重要となるのは、 “スピード(機動性)”、“サプライズ(奇襲)”、“アクション(暴力を伴う実力行使)”の基本原則である。 通常のバンカー・シールドは、警察SWATなどの行う慎重なルームクリアリングには適しているが、突発的で絶えず移動し、 機動性と精密な制圧火力が求められるアクティブ・シューター・レスポンスには不向きである。 ディフェンス(防御)とオフェンス(攻撃)の概念を両立したベイカーバット・シールドはこの基本原則を実現するのに理想的なシールドといえる。 予告なく突発的に殺戮が開始されるアクティブ・シューターへの対応は、警察SWATなどの特殊部隊に限ったものではなく、 現場に第一臨場する通常の制服警察官であるパトロール・オフィサーの場合も多い。 ベイカー・バットシールドは、軽量でコンパクトに折り畳めるため、ポリスカーのトランクに常備し易く、 必要な際は迅速に展開し、使用することができる。 さらに、拳銃だけでなく、ポリスカーに積載している高威力なライフルやショットガンなどの長銃を両手で操作しながら、 ハンズフリーでシールドを保持できるため、機動性を保ちながら通常の射撃時と大きく姿勢を変えることなく、精密な照準を可能とする。 アクティブ・シューター・レスポンにおけるベイカー・バットシールドの有効性は、各所で実施される訓練弾を用いたフォース・オン・フォース訓練の アクティブ・シューター・シナリオでも証明されており、全米の警察機関をはじめとして数多くの法執行関係機関において、ベイカー・バットシールドが採用されている。 抗弾素材の技術的進化に伴い、今後はこのような特徴をもつ高機能なパーソナル・バリスティック・シールドの登場が増すものと考えられる。

バリスティック・シールド

日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)

PROTECH TACTICAL社製パーソナル・バリスティック・シールド

▲米国の大手総合タクティカルギアメーカーであるSAFARILAND(サファリランド)グループ経営傘下の防弾装具メーカー“PROTECH TACTICAL(プロテック・タクティカル)”社製のパーソナル・バリスティック・シールド。 個人携行用のバリスティック・シールドとしては最も標準的なサイズと仕様を有するスタンダードモデルで、視認性の高い大型の抗弾ガラス製バリスティック・ウィンドウとキャリングハンドル、 ハンズフリーで運搬できる専用スリングを装備している。 シールドサイズは幅580mm、高さ920mmで、本体重量は約9.5kg。片手でも比較的容易に携行できる。 抗弾能力はシールド及びウィンドウ共にNIJ規格レベル3Aで、アーマーピアッシング(徹甲弾)などの特殊弾薬を除いて、 サブマシンガンなどで使用されるハイベロシティー(高初速)の9x19mmパラベラム弾や.44マグナム弾を含む大抵の拳銃弾に対する防護能力を有し、 米国の警察SWATや米軍各憲兵隊(MP)所属の特別対応班(SRT)をはじめとした各国の軍・警察・法執行関係機関などのタクティカルユースにおいて幅広く使用されている。

PROTECH TACTICAL社製パーソナル・バリスティック・シールド

日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)

Point Blank(ポイントブランク)社製タクティカル・バリスティック・シールド

▲米国の大手防弾装具メーカーである“Point Blank Body Armor(ポイント・ブランク・ボディー・アーマー)”社製の“TACTICAL SHIELD(タクティカル・シールド)”を携行する1990年代の米国警察SWATチーム所属のオペレーター。 タクティカル・シールドは主に片手で扱うCQBオペレーション向けの小型軽量モデルで、上半身サイズを覆いながら最低限のバイタルゾーンを防護することができる。 シールドサイズは幅480mm・高さ560mmで、重量は約4.1kg。 このサイズのシールドとしては珍しく、前方視認用の大型バリスティック・ウィンドウを備えている。 抗弾能力はシールド及びウィンドウを含め、拳銃弾に対応したバリスティック・シールドとしては標準的なNIJ規格レベル3Aだ。 航空機や船舶など狭小空間でも操作性が高く、大型のシールドに比べて軽量なため、長時間の携行でも負担が少ないのが最大の特徴である。 タクティカル・シールドは、1990年代の米国警察SWATチームをはじめとした法執行関係機関や基地警備を担う米軍憲兵隊(MP)所属の特殊部隊(SRT)などに採用された。

Point Blank(ポイントブランク)社製タクティカル・バリスティック・シールド

▲背面には適度な角度がつけられた大型のキャリングハンドルが設けられており、片手でも安定してシールドを保持することができる。 また、腕が接する部分には柔らかい大型のウレタンパッドが貼付されているため、長時間の運用でもオペレーターへの負担は少ない。

Point Blank(ポイントブランク)社製タクティカル・バリスティック・シールド

日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)

Lightweight Body Armour(ライトウェイト・ボディー・アーマー)社製フラット・プロテクティブ・シールド“L10-S-MINI SHIELD(ミニ・シールド)

▲英国に製造拠点を有する防弾装備メーカー“Lightweight Body Armour(ライトウェイト・ボディー・アーマー):LBA”社製のフラット・プロテクティブ・シールド“L10-S-MINI SHIELD(ミニ・シールド)”を構えるタクティカルオペレーター。 1976年に英国で創業されたLBAは世界60カ国以上に営業支店を有し、米国のFBI(連邦捜査局)やCIA(中央情報局)を含む世界120カ国以上の軍・警察・法執行関係機関などに高性能な防弾装備を輸出している国際企業である。 このミニ・シールドは主に片手で扱うCQBオペレーション向けの小型軽量モデルで、上半身サイズを覆いながら最低限のバイタルゾーンを防護することができる。 片手でも長時間構えられるようにLBA独自の“PK Tetramid”と呼ばれる最新のアラミド繊維系の抗弾素材で製作され、本体の重量は約3.2kgと非常に軽量だ。 シールドサイズは幅560mm・高さ510mmで、抗弾能力は拳銃弾に対応したバリスティック・シールドとしては標準的なNIJ規格レベル3A。 航空機や船舶など狭小空間でも操作性が高く、本体が非常に軽量なため、長時間の携行でも負担が少ないのが最大の特徴である。 バリスティック・シールド本体は難燃性繊維であるノーメックス製カバーで保護されており、カバーの正面部分にはパイルアンドフック(面ファスナー)のループ面が取り付けられているため、 “POLICE”や“SWAT”といった任意のIDパッチを装着・顕示することができる。

Lightweight Body Armour(ライトウェイト・ボディー・アーマー)社製フラット・プロテクティブ・シールド“L10-S-MINI SHIELD(ミニ・シールド)

日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)

透明型バリスティック・シールド / 特殊班捜査係(SIT)

▲通常、現代のバリスティック・シールドはケブラーなどの高分子アラミド繊維を主原料に製作されているのが一般的だが、前方の視認性を優先した透明型の製品も市場には存在する。 基本的にはヘルメット専用のバリスティック・フェイスシールドと同じ構造で、 粘弾性の高いポリカーボネート樹脂に加えて、 性質の異なるアクリル有機ガラスを20mm〜30mm厚程度に積層加工することで、飛来する弾丸に対して一定の抗弾能力を有する。 透明型の製品は主にポリカーボネート樹脂を主原料にする抗弾能力をもたない暴動鎮圧用のライオット・シールドに用いられることが多いが、 技術的には大盾サイズの透明型バリスティック・シールドも製造可能である。 しかし、現在主流の軽量なアラミド繊維系のバリスティック・シールドに比べて重量があり、機動性の面で実用性に欠けることから、 透明型バリスティック・シールドは片手で扱える小盾サイズの普及に止まっている。 画像の小盾サイズのバリスティック・シールドは透明性を確保しながら殆どの拳銃弾の貫徹を防ぐNIJ規格レベル3Aの抗弾能力を有するが、このサイズでも重量は約3.6kgもあり、 同サイズのアラミド繊維系バリスティック・シールドに比較しても圧倒的に重い。 小盾サイズの透明型バリスティック・シールドは、航空機や船舶、日本の住宅のような極端に狭い空間でも前方の視認性を確保しながら、 最低限のバイタルゾーンを防護でき、さらに操作性に優れることから目標の制圧時にはCQC(近接格闘)と組み合わせて非致死性武器としても使用できる点が最大の特徴である。 活動環境の面から、これらのメリットを享受しやすい我が国では、各都道府県警察の警備部に所属する特殊急襲部隊(SAT)や刑事部所属の特殊犯捜査係(SIT)の突入班などにおいて、 小盾サイズの透明型バリスティック・シールドの使用が確認されている。 特に実弾を使用したSATの公開訓練においては、人質救出作戦において突入班の隊員の殆どが透明型バリスティック・シールドと拳銃を片手で保持しながら精確な制圧射撃を実施し、 平素から積極的に透明型バリスティック・シールドの運用を戦術に取り入れ、訓練を行っていることが判明した。 このような透明型バリスティック・シールドの積極的な運用は、欧米の対テロ特殊部隊や警察SWATでは比較的珍しく、日本の警察特殊部隊の活動環境に適合した独自の装備ともいえる。

透明型バリスティック・シールド / 特殊班捜査係(SIT)

日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)

日本警察特殊部隊愛好会(JP-SWAT)