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Gun Accessories

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科学技術の発達に伴って発明された火薬は、元来の伝統的な戦争の方法そのものに文字どおり破壊的な革命をもたらした。 爆薬や大砲の発明に並ぶ、その副産物のひとつが“銃”である。 火薬の爆発的燃焼エネルギーを利用して弾丸を発射する銃という この全く新しいカテゴリーの武器が誕生してから現在に至るまで既に数世紀が経過した。 その間、銃は刀剣に替わり、軍事作戦における物理的武力行使の最小手段として用いられてきた。 そして、近代兵器の発展に加速度的進化を与えた20世紀初頭の2つの世界大戦を大きな契機とし、 銃にも是非なく人類が経験してきた“戦闘”から得られる無数のバトルプルーフ(実戦経験)が蓄積された。 これらの膨大なデータを基にして、弾薬弾頭の効率化、発射機構の合理化、構成素材による軽量化、剛性と安全性や 生産性向上、人間工学をも応用した基本デザイン・操作性の追及など、銃には無数ともいえる様々な発展改良が成されてきた。 しかし、21世紀に至った現在、これらの銃の基本的な構造は単一の工業製品という観点からはガソリン自動車などと同様、 既にこれ以上大規模な発展の余地が見込めないほど完成の域に達したといえる。 ガンアクセサリー オートマチックピストルでは100年近く前に開発された傑作モデルであるコルト1911系列が、その基本構造や デザインに大きな変更もなく21世紀の現在でも依然として多くのタクティカルユーザーに支持を受け愛用され 続けており、さらに第2次世界大戦以降に登場したアサルトライフルも東西陣営で双璧を成す旧ソ連のAKシリーズと 米国のM16シリーズが、派生モデルのバリエーションの展開による発展改良を続けながら依然として半世紀近くも 採用各国で主力小銃としての地位を堅持している。 このように機械的には完成し尽くされた工業製品と見込まれていた銃だが、特に1990年代以降に新たな発展の潮流を見せ始めた。 それは21世紀を目前に僅か数十年で飛躍的に進化した先端電子技術を応用したオプションデバイスである各種 ガンアクセサリーの登場である。 ここでいうガンアクセサリーとは銃の機能を機械的ではなく間接的に向上させたり、運用上の利便性や汎用性を求めるための ものだ。古くからある白兵戦を想定した銃剣(バヨネット:Bayonet)や狙撃銃に装着される遠距離照準用の高倍率 スコープ、さらに銃を保持するために本体に装着する負い革(スリング)なども広義にガンアクセサリーの一種といえる。 しかし、先端技術を応用した新たなガンアクセサリーは、これらの従来品とは一線を画する発展性を有する。 東西冷戦が終結した1990年代以降、時代の趨勢から戦争の形態そのものが正規の軍隊が衝突する対称な戦いから、 非正規のテロリストなどとの非対称の戦いに変化し、軍艦や戦闘機といった従来の伝統的な主力兵器に代わり、 対テロ作戦を主任務とした少数精鋭の特殊部隊が戦争の影の主役に躍り出た。 対テロ特殊部隊の一義的な主任務は人間対人間の直接的な戦闘を伴うテロリストの制圧と排除であり、その主力となる攻撃兵器は銃である。 そして、銃による攻撃能力に限定したタクティカルアドバンテージ(戦術的優越性)を向上させるため、大きな役割を担うものが先端技術を駆使したガンアクセサリーだ。 21世紀に至った現在、世界最先端の軍事技術を有する米国のみならず、ガンアクセサリーの効果的運用が現代戦を勝ち抜くセオリーとして、世界各国の軍隊に広く認識されるようになった。 さらに、最先端技術の実戦投入が国益を伴う正規軍優先である傾向に依然として変化はないものの、 重武装の各種凶悪犯罪対処に従事する警察SWATチームを始め、各種法執行関係機関所属の特殊部隊や治安維持部隊などにおいても同様の傾向が見受けらる。 その所属組織を問わず、銃を主たる攻撃手段としているタクティカルユースにおいては、 ガンアクセサリーの効率的な実戦運用自体が決して欠くことのできない勝因要素の一部となっている。

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先進各国で対テロ作戦対処や凶悪犯罪対処の特殊任務を担う特殊部隊や警察SWATの創設が相次いだ1980年代以降、 ハンドガンやサブマシンガンなどの運用小火器に対して、大光量フラッシュライトやレーザーサイトを始めとした 各種アクセサリーの装着運用が頻繁に見受けられるようになった。 当初これらの各種アクセサリーの運用は、屋内や飛行機内などの閉所空間における近接戦闘(CQB)に遭遇する機会 の多い対テロ部隊や警察SWATなどの特殊部隊による限定的なものであった。 軍隊が担う一般的な野外戦闘とは異なり、屋内戦闘では例え日中であっても光源のない暗所などのロウライト・コンディション(低光度環境)に直面 する機会が非常に多く、暗闇を照らし出す大光量フラッシュライトの運用は必然的なものであった。 また、1980年代以降の技術革新によって実現した小型の低出力半導体レーザーは、レーザーの特徴である光線の 直進性を利用し、レーザーサイトなどの銃器と併用する各種レーザーポインティングデバイスを誕生させた。 こちらも長距離の野外戦闘では不適だが、低光度環境に加え極至近距離において瞬時の制圧射撃が必要とされる CQB任務には最適な照準装置であり、これらの特殊作戦を担う特殊部隊では大光量フラッシュライトに次いで多用される アクセサリーデバイスであった。

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そして1990年代、主に米軍の先鋭部隊を始めとして無倍率のスコープ内部のハーフミラー上に赤色光点を電子的に 表示し、照準を容易にするダット(ドット)サイトが実戦運用されるようになり、その有効性を大いに発揮した。 さらに、電子技術の飛躍的進歩により普及した高性能で小型軽量のナイトビジョン(暗視装置)、そして可視光 レーザーサイトに加えてナイトビジョンと併用して威力を発揮する不可視光のIR:Infrared Rays(赤外線)レーザー サイト・イルミネーター、対象の温度変化分布を視覚化するサーマルビジョンなども銃器に装着されるようになった。 こうした最新の電子技術を導入した各種オプションデバイスは、ガンアクセサリーに更なる発展の余地を与え、 元来のCQBなどの特殊任務に限定せず、タクティカルアドバンテージ(戦術的優越性)の向上に不可欠な存在として、 さらに現代戦を勝ち抜くセオリーとして強く認識されだした。 これらのガンアクセサリーを併用する小火器は、それを使用する環境や敵の能力との相対関係に応じて、 任意に周辺アクセサリーが着脱可能なシステム・ウェポンであることが求められる。 今後“銃”自体がその一義的な存在意義を失わない限り、その機能を最大限に発揮するため、更に高度な照準補助装置 (目標追尾機能、レーザー測遠機能など)や高次元に情報を共有するための電子装置(ビデオ機能、射撃統制装置、ネットワーク共有機能など) が開発されると推測される。近年、常に最前線で戦う軍・警察などの特殊作戦部隊にとって、これらガンアクセサリーの 運用は不可分なものであり、加えて一般部隊などでも多様化する様々な任務や環境に対応するため、銃へのこうした アクセサリーの装着はもはや必須事項となりつつあると言っても過言ではない。

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