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bolle X800 Tactical Goggle

bolle(ボレー) X800 タクティカル・ゴーグル

ボレー

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bolle(ボレー) X800 タクティカル・ゴーグル 欧州フランスで設立された“bolle(ボレー)”は、1世紀以上の歴史を誇るアイウェアの世界的な名門ブランドだ。 1888年、創業者のルイ・セラフィン・ボレーは、フランスにおけるプラスチック産業の発祥地オヨナックスにbolleを設立し、当初はツゲや動物の角で櫛や髪飾りなどの美容アクセサリーを製造していた。 1925年、ボレーは初めてセルロイド製メガネの生産に着手。 1936年にはイギリスへも販路を拡大し、メガネの製造で商業的に成功した創業者一族のモーリス・ボレーとロベールは“メガネの王”として一躍有名となり、同社の品質を象徴したロゴとして王冠(クラウンマーク)の意匠を使い始める。

第2次世界大戦後、ボレーは保護レンズを備えたサングラスの製造工程に成形ナイロンを採用し、1950年には産業用保護ゴーグル、保護メガネ、安全マスクを製品ラインナップに加えた。 1956年には、ジョルジュ・ボレーがナイロン製の“キャッツアイ”サングラスに加え、世界初のサイクリング専用サングラスである“ナイロン・グラン・スポーツ”を開発。 1960年には同社のセーフティ部門がフランス軍向けの軍用アイ・プロテクション製品を開発する。 同時期からは保護ゴーグルの製造で培った技術を応用し、スキーヤーを対象としたスポーツ用ゴーグルの製造にも着手した。 1965年、当時としては画期的な防曇コーティング技術を開発。 1970年代、ボレーはアイ・プロテクション製品への投資と研究開発を拡大し、1981年には度付き保護メガネの製造を開始する。 その後も時代ごとに先端技術を応用し、眼球に有害な影響を与えるUV(紫外線)カット機能、鮮明な視野確保に必須である防曇・防傷技術を追求した高性能レンズ、軽量かつ堅牢なフレームなどを独自に開発。 特にデザイン性にも優れたスポーツ用のゴーグルやグラス製品は、スキーヤーやスノーボーダー、サイクリストなど、アイ・プロテクションを必要とするスポーツ、アウトドアシーンにおいても対象ユーザーを広げ、そのネームバリューを不動のものとした。 現在では他社の追随を許さない品質の高さによって、ボレーの製品はオリンピック選手を含む世界各国のトップアスリートに愛用されている。

2001年、ボレーは他のアイウェア製造企業と共に、スポーツ用光学機器やアウトドア用品を専門とする米国企業のBushnell(ブッシュネル)に買収される。 2013年にはブッシュネルが米国の大手アウトドア用品企業であるVista Outdoor(ビスタ・アウトドア)に買収され、ボレーもその傘下に入る。 2018年、経営不振から事業整理を図ったビスタ・アウトドアは、複数の企業を売却し、ボレーもロンドン拠点の投資企業であるA&Mキャピタル・ヨーロッパ(AMCE)に買収された。 その後、AMCEはボレーの各事業部門を経営傘下に収めるため、持株会社として“Bolle Brands(ボレー・ブランズ)”を設立。 ボレー・ブランズのグループは、複数のブランド(Bolle、Bolle Safety、Cebe、H2Optix、Spy Optic、Serengeti)を国際的に所有管理し、フランスのリヨンに本社を置いている。

アイウェア 元来、着用時のデザイン性や快適性を追及し、防曇・防傷コーティングなどの先端技術を搭載した高機能の最上級モデルについては、スポーツユーザー向けラインナップを主力にしていたボレーだが、その高機能性に着目したのは本来想定していたアスリートに止まらなかった。 ボレーがアイ・プロテクション製品への投資を拡大した1970年代以降は、各国においてハイジャックなどのテロリズムの荒らしが吹き荒れ、対テロ特殊部隊や警察SWATチームが誕生した黎明期と重なる。 彼らの主要任務であるCQB(近接戦闘)オペレーションにおいて、官給品アイウェアの性能に満足していなかった軍隊・準軍事組織、警察SWATチームをはじめとした各種法執行関係機関所属のタクティカルユーザーにまでも高い評価を得たのである。

そして1990年代以降、ボレーは軍・法執行関係機関所属のタクティカルユーザーを対象としたタクティカルゴーグルの製造にも本格的に着手、 後にタクティカルゴーグルの代名詞ともいえるスタンダードモデル“X500”や“X800”をはじめ、秀逸たる機能性を備えた高性能ゴーグルの販売によって、米軍や警察SWATチームをはじめとしたタクティカルオペレーターの信用を勝ち得るに至る。 高性能の最新装備を要求する欧米のタクティカルマーケットにおいて、高いブランドロイヤリティを誇示した同社のアイウェアは、当然のことながら欧米に倣う世界各国の軍・警察所属の特殊部隊などにも採用された。 我が国、日本においても2000年代前半頃から対ゲリラコマンドを主眼とした各種自衛隊の市街地戦闘訓練、各都道府県警察本部警備部機動隊所属の銃器対策部隊、 海上保安庁所属の対テロ特殊部隊である特殊警備隊“SST:Special Security Team”などで同社のタクティカルゴーグルの使用が確認されている。

現在ではボレー・ブランズの中核事業であるPPE(Personal Protective Equipment:個人用防護装具)アイウェアのセーフティ部門が“Bolle Safety(ボレー・セーフティ)”として独立。 『世界中の人たちの目を守ること』をモットーに、インダストリアル(工業・産業用)、ヘルスケア(医療・福祉現場用)、ミリタリー・タクティカル(軍・法執行機関・射撃用)など、各分野ごとに研究開発・商品展開の部門を細分化した。 特にタクティカル市場に特化した主要部門であるBSSI(Bolle Safety Standard Issue)は、軍人や警察官をはじめ、最前線の任務で命をかけるプロフェッショナルに対し、最先端の技術で業界最高水準のアイ・プロテクションを提供する。 今日、欧州・北米・中東・アフリカ・アジア太平洋地域など主要各国に子会社や正規販売代理店を有し、世界中に展開するグローバル・アイウェア企業に成長したボレーの整品は、80ヵ国以上で販売され、毎日2000万人以上のユーザーが使用している。 さらにグローバル企業の責任として、自社整品は各地域市場ごとに安全性を保証するすべての産業・軍事標準化規格(EN166、ANZI、JIS、Mil-PRF、MIL-STD、NATO STANAG等)へ準拠。 我が国においても日本市場を専門とする日本法人本社(ボレー・ブランズ・ジャパン株式会社)の下、物流倉庫が設置されている。 各国における安定した製品供給と販売価格、カスタマーサービス窓口の提供は、消耗品であるアイウェアの選定において非常に重要な要素だ。 一瞬の隙が命取りになる世界で、プロフェッショナルが究極の安全と信頼をアイウェアに求めるとき、国際標準化規格で数値実証された業界最高水準のアイ・プロテクション技術を誇る“bolle(ボレー)”ブランドは常に選択肢のひとつである。

ボレー X800 タクティカル ゴーグル

bolle X800 Tactical Goggle

bolle(ボレー) X800 タクティカル・ゴーグル

bolle(ボレー)“X800”タクティカル・ゴーグルは、既存のタクティカル・ゴーグルとは一線を画する様々な特徴を備えたモデルだ。 まず特筆すべき特徴として、フレーム本体とレンズの間に、通気用の隙間を設けたフローティング構造(有気孔フレーム)の採用が挙げられる。 耐衝撃性に優れたポリカーボネート製の高強度クリアレンズには、あらかじめ耐傷・防曇コーティングが施されており、 さらに大胆なフローティング構造のベンチレーションにより、常にゴーグル内部の空気が循環されるため、レンズ表面が曇り難く、 湿度の高い極端な環境下においても常に良好な視界を着用者に提供する。 また、高強度レンズはUVカット100%(400NM)の性能を誇り、太陽光線から発せられる有害な紫外線から眼球を保護する。 続いて特筆すべきは、小型軽量なロー・プロファイル・デザインの採用だ。 従来の一般的な大型タクティカル・ゴーグルに比較して、フレーム本体自体が非常に薄く、上下幅も必要最低限に留められている。 そのため、特にバリスティック・ヘルメットやNVD(Nnight-Vision Device:暗視装置)をはじめとした各種ヘッドギアとの併用に適しており、 本体重量も僅か約120gと軽量なので携帯の妨げにならない。 行動や射撃に支障をきたさない秀逸なデザインに加え、優れた防曇性能を誇るなど、市街地戦闘やCQB(近接戦闘)などの状況下に最適なタクティカル・ゴーグルである“X800”は、 同種の任務を強いられる世界各国の警察SWATや対テロ特殊部隊などに採用されている。 2000年代以降、我が国においても対ゲリラコマンドを主眼とした各種自衛隊の市街地戦闘訓練、 海上保安庁所属の対テロ特殊部隊である特殊警備隊“SST:Special Security Team”などで“X800”タクティカル・ゴーグルの使用が確認されている。

bolle(ボレー) X800 タクティカル・ゴーグル

bolle(ボレー) X800 タクティカル・ゴーグル

▲レンズの外側には耐傷コーティング、内側には防曇コーティング加工が施されており、通気性の高い大胆なフローティング・ベンチレーション構造とあわせて、湿度の高い極端な状況下においても良好な視野を確保できる。 さらに2010年代ころからは、旧来のコーティングに代わり、ボレーが独自開発した超防曇・耐傷プラチナコーティング技術“PLATINUM”加工が、X800を含むほぼ全ての製品レンズ両面に施されている(X800はライトコーティング)。 一般的に使用されている防曇コーティングは、結露などでレンズ表面に付着した水分を弾く疎水性が主流なのに対し、プラチナコーティングは水分を吸着分散させる親水性に特化。 レンズ表面に付着した水分が水滴になる前に水膜化し、レンズの縁まで水滴を弾くため、視界を継続してクリアに保つことができる。 その防曇効果は、独立した第三者研究機関が行う国際的な標準化規格試験において、最高水準レベルの100倍を上回る性能を実証した。 また、傷に対する優れた耐久性も誇り、アルコールクリーナーで100回レンズを拭きあげてもコーティング効果は持続する。 通常、防曇と耐傷コーティング加工を同時に施すことは技術的に困難だが、内側と外側のレンズ両面に施されたプラチナコーティング加工は、優れた防曇・耐傷性能を両立。 あらゆる環境下でも常にクリアな視野を保ち続けるプラチナコーティングは、常に集中力を求められるプロフェッショナルに不可欠な技術だ。

▲3mm厚の高強度クリアレンズには、透明性が高くガラスに比べて250倍以上の耐衝撃性能を有するポリカーボネート(エンジニアリング・プラスチック)を採用している。 フレーム中央上下、左右両側端に設けられた凹凸で固定され、レンズ交換も容易な構造だ。 本品のレンズは、戦場における飛翔破片や榴散弾など、国際的に認められた弾道防護および装甲に関するNATO標準化規格“STANAG 2920 NATO”において、個人用防護装具の破片耐性を評価するための国際的な抗弾基準“V50 Fragmentation Test(衝撃試験)”に合格。 同試験では規定の模擬破片飛翔体(FSP)が素材(レンズ)に対して高速発射され、素材を貫徹する確率が50%に達するまでの速度(V50)が算出される。 本レンズはFSPの速度が716km/h(199m/s)に達するまで、半数の貫徹を阻止する耐久性能を証明した。 なお、本試験はあくまでも爆発物などで生じた飛翔破片に対する防護能力であって、銃器から発射される銃弾への防弾能力ではない点に注意が必要だ。 比較的威力の低い散弾(バードショット)程度の貫徹を阻止する場合はあるが、当然ながら貫徹力に優れた拳銃弾などに対する効果的な防弾性能は期待できない。 通常、ポリカーボネートやアクリルなど性質の異なる有機ガラスを積層した透明型バリスティック・シールドの場合、一般的な拳銃弾の貫徹を安全に阻止(NIJ規格レベルIIIA以上)するには、最低でも15mm以上の厚みが必要だ。

bolle(ボレー) X800 タクティカル・ゴーグル

▲フレーム本体とレンズに通気用の隙間を設けるフローティング・ベンチレーション構造を採用。特に風が吹いている環境や着用者が移動している間は、内部空気が常に循環され、優れた防曇効果を発揮する。 外部フレームは耐衝撃性と軽量性に優れたデュポン社のZytel(ザイテル)エンジニアリング・プラスチック製であり、内部フレームは抗アレルギー性で手入れが簡単な軟質素材エラストマー・ラバー製だ。 ゴーグルのフェイス面で一般的なポリウレタン製スポンジ素材よりは、加水分解の作用でボロボロと劣化崩壊する致命的な影響を受けにくく、軽便なメンテナンス性も評価できる。 ただし、エラストマー・ラバー自体も大なり小なり加水分解による経年劣化は避けられないため、使用後は汗や皮脂などの汚れと水分を落とし、直射日光と高温多湿な環境を避けた風通しの良い冷暗所で保管することが望ましい。 伸縮性に優れた35mm幅のナイロン・ストラップは、長さ約73cmまで任意にサイズ調整可能であり、 全長比率160%の拡張性を有しているため大型のバリスティック・ヘルメットなどとも併用可能である。

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▲ベルギーの大手銃器メーカーであるFNハースタル社製FN P90 PDW(Personal Defense Weapon:個人用防衛火器)を構える対テロ特殊部隊所属のタクティカル・オペレーター。 欧州の大手防弾装具メーカーLBA(Lightweight Body Armour)Internationalグループに属する 米国のRBR Tactical Armor社製“F6 COMBAT MKII バリスティック・ヘルメット”を頭部に装着し、 米国の大手プロテクトギアメーカーであるHATCH社製 の“オペレーター・タクティカル・グローブ SOG-L 100”を装着している。 FN P90は、拳銃弾を使用する旧来のサブマシンガンに近い小型軽量なサイズと軽便な操作性を維持しながら、新開発の小口径高速弾である5.7x28mm弾薬に準拠し、 ほとんどの拳銃弾の貫徹を阻止するNIJレベルIIIA規格の防弾装具(ソフト・ボディーアーマーやバリスティック・ヘルメット)を無力化する。 当初はライフルを装備できない軍隊の機械化部隊や後方支援部隊向けPDWとして開発されたFN P90だが、現在では防弾装具を無力化する高威力な“サブマシンガン”という存在意義を得て、 主に軍事組織や準軍事組織に所属し、重武装のテロリストやハイジャック犯などを相手とする対テロ特殊部隊、一般市民にも高威力なライフルや防弾装具が広く普及している米国において一部の警察SWATなどで運用されている。 対テロ特殊部隊や警察SWATの主要任務である市街地戦闘やCQB(近接戦闘)に特化したX800は、ゴーグルフレームの本体幅と 上下幅が必要最小限に留められた小型軽量なロープロファイル・デザインであるため、 バリスティック・ ヘルメットやNVD(Nnight-Vision Device:暗視装置)をはじめとした各種ヘッドギア との併用に適している。 また、同社の代表的製品であるX500のような旧来の大型タクティカルゴーグルは、固定ストックのライフルやサブマシンガンなどを構えた際、ゴーグルフレームの下部がストックに接触し、 視差の低いオープンサイトを使用した射撃に支障が生じる場合がある。 しかし、ロープロファイル・デザインが特徴のX800では、ゴーグルフレームがストックに干渉せず、無理なくサイトラインが確保できるため、 自然なシューティングフォームで射撃が可能だ。