■ Introduction
平成25年4月20日(土曜日)、新潟県上越市の春の名物であり、日本三大夜桜のひとつに数えられる高田城百万人観桜会開催中の高田公園において、 上越市高田地内に駐屯する高田駐屯地所属部隊(第5施設群及び第2普通科連隊)が公道における市中パレードを実施しました。 上越市で陸上自衛隊が市中パレードを実施するのは1972年以来41年ぶりとのことで、当日は隊員約170人と指揮通信車や軽装甲機動車を含む車両部隊が参加。 9mm機関拳銃や89式5.56mm小銃を携行した行進部隊は、高田駐屯地と新発田駐屯地の合同音楽隊に先導され、旧軍司令部通りから高田公園内の県道約400メートルを行進しました。 41年ぶりの市中パレードということで、地元新聞などでは一部市民に「観桜会の趣旨に合わない」等の声が上がっていると報道されましたが、 これに反して当日の沿道には多くの地元市民や観光客が集まり、通過する自衛隊員に温かい拍手や声援を送っていました。 普段、公の場に登場することの少ない自衛隊の姿を見ることができる貴重な機会ということで、当日の様子をご報告します。
▲パレードに伴う交通規制は警察ではなく、全て自衛隊が担当。沿道警戒の人員も全て自衛官です。
▲定刻になり、いよいよ41年ぶりの実施となる高田自衛隊市中パレードの開始です。
▲高田城三重櫓をバックにして、先導車の73式新小型トラック(1/2tトラック)が日章旗を掲げて通過。
▲先導車に続いて、部隊指揮官が乗車した車両が通過します。
▲旭日の連隊旗を掲げ、徒歩行進部隊が登場。
▲幹部自衛官は、自衛用の9mm機関拳銃を携行。しっかり25連装弾倉も装着されています。
▲指揮官以外の隊員は、89式5.56mm小銃を携行。弾倉は外されています。
▲威風堂々とした一糸乱れぬ行進が披露されます。
▲続々と部隊が続きます。
▲城と自衛隊の組み合わせも風流なものです(笑)。高田公園ならではの光景ですね。
▲徒歩行進部隊に続いて、82式指揮通信車を先頭に普通科の車両部隊が登場。
▲装甲車両の登場に沿道の市民も興味深げです。
▲普通科部隊の足として定着した軽装甲機動車が車列をつくります。
▲平時においても駐屯地のある地域では、日常的に街中で見かける車両のひとつです。
▲普通科に続き、施設科の車両部隊が続きます。
▲73式中型トラックがベースとなっている1トン半救急車。内部に4床の簡易ストレッチャーを備え、主に野戦において負傷した傷病人を搬送しますが、 大規模災害などの災害派遣活動においても活躍する車両です。
▲主に施設科に配備されている81式自走架柱橋。74式特大型トラックがベースとなっており、荷台に積載した架橋器材を展開することで、 迅速に橋を設置することができます。こちらも災害時に活躍する車両です。
▲74式特大型トラックがベースとなっている重レッカ。10トンの吊上能力を有するレッカー車で、 戦闘車両の整備や重量物の運搬・牽引等に使用されます。縁の下の力持ちとして後方支援任務には不可欠な車両です。
▲高田駐屯地と新発田駐屯地の合同音楽隊もパレードに参加。見事な演奏を披露してくれました。
▲パレード自体は20分程度で終了。上越市高田地区は旧軍の進駐以降、戦後も旧軍跡地に駐屯した自衛隊と地域の結び付きが強いのが特徴です。 41年ぶりの市中パレード実施の知らせに沿道には多くの市民が集まり、行進する自衛隊員に暖かい声援を送っていました。 是非とも今後も継続してほしいです。それでは!
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