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Laser Devices MP5SD Single Mount for Tactical Light

Laser Devices( レーザー・デバイシス)MP5SD タクティカル・ライト対応シングル・マウント

シュタイナー・イーオプティクス / レーザー・デバイシス

Steiner eOptics / Laser Devices

SUREFIRE(シュアフィア) 米国カリフォルニア州モンテレーにおいて1979年に創業されたレザー・デバイシス(Laser Devices, Inc:LDI)は、 高品質なレーザー・デバイスをはじめとした戦術的イルミネーション・ツールを長年にわたって提供する米国における先駆的なメーカーだ。 同社は、米国国防総省の複数の機関から承認を受けた納入企業のひとつであり、国防総省が行っている対外軍事援助プログラム(Foreign Military Sales:FMS)市場にもサービスを提供している。 さらに同社は可視光及び赤外線の照射により、兵士の素早く精確な射撃を補助する目的で米陸軍によって採用されたMFAL(Multi-Function Aiming Light)製品群の一部であるAN/PEQ-15 ATPIAL(Advanced Target Pointer Illuminator Aiming Light)、 その発展型のAN/PEQ-15A DBAL-A2(Dual Beam Aiming Laser-Advanced2)を製造する唯一の企業だ。 同社のレーザー・サイトは、法律で認可された範囲で最も明るい可視光レーザー発振器を備え、近年の技術革新によって登場した可視光グリーン・レーザーは、日中及び夜間の視認性を向上させるように設計された。 同社製品の精密加工されたハウジングには、軽量かつ堅牢な航空宇宙用アルミニウム合金が採用され、表面はMIL-SPECタイプIIIハードコートで陽極酸化処理が施されているため、戦場という最も過酷な環境条件下での信頼性を満たす軍用規格に適合している。 世界で最も実戦経験が豊富な米軍地上部隊に大量採用された同社のレーザー・デバイスは、あらゆるタイプの小火器システムに使用され、 過酷な環境下でも常にピンポイントの射撃精度を提供しながら、軍用弾薬の連射による長期間の振動を受けてもデバイスの精度を維持する。 また、同社が製造するタクティカル・ライトも同様に優れた耐久性と信頼性を確保して設計されており、 海抜6,000mの高高度から水面下20mの海中まで完全な機能を保つ。 同社のレーザー・サイト、レーザー機器を用いたトレーニング・システム、タクティカル・ライトは、米軍及び同盟国の軍事組織、 対テロ特殊部隊や警察SWATチームをはじめとした特殊作戦部隊要員を含む各国の法執行関係機関に運用されている。 2012年、LDIは高精度の双眼鏡やライフル・スコープで有名なドイツの老舗光学機器メーカーである“Steiner(シュタイナー)”社に吸収され、 同社の主要なエレクトロニクス部門として“Steiner eOptics(シュタイナー・イーオプティクス)”に社名を変更した。 なお、Steiner社自体も2008年に6億ユーロ以上の総資本を有するイタリアの“Beretta Holding(ベレッタ・ホールディング)”に買収されており、 老舗銃器メーカーである“Beretta(ベレッタ)”社を含む合計26社で構成された同グループのブランドのひとつとなっている(2020年現在)。

レーザー・デバイシス MP5SD タクティカル・ライト対応シングル・マウント

Laser Devices MP5SD Single Mount for Tactical Light

Laser Devices( レーザー・デバイシス)MP5SD タクティカル・ライト対応シングル・マウント

本品は大型の内蔵式サウンド・サプレッサー(サイレンサー)が特徴的なH&K社製MP5SDシリーズSMGに対し、ウェポン・ライトやレーザー・サイトなどの各種タクティカル・イルミネーターを装着するためデザインされた専用マウントだ。 サウンド・サプレッサー部分にマウントを装着することで、各国の戦術部隊に広く普及したSUREFIRE(シュアファイア)社製のウェポン・ライト・システムをはじめ、1インチ径のチューブ直系を有した各種デバイスの運用が可能となる。 なお、本シリーズにはデバイス1本に対応したシングル・マウントのほかに、ウェポンライトとレーザー・サイトの組み合わせなどデバイス2本の装着を想定したデュアル・マウントもラインナップされていた。

Laser Devices( レーザー・デバイシス)MP5SD タクティカル・ライト対応シングル・マウント

▲本体には航空機の構造用材やAR-15シリーズなど軍用自動小銃のフレームにも採用されている軽量かつ高強度な6061T-6アルミニウム合金が採用され、 表面処理には優れた耐磨耗性と硬度を誇るMIL-A 8625F ハード・アノダイズド・アルマイト(硬質陽極酸化処理)加工が施されている。 また、マウント及びイルミネーターの固定に用いるマウント・スクリューにも艶消し黒色が特徴的な腐食防止用のパーカ・ライジング(リン酸塩皮膜処理)が施されており、軍用の過酷な環境下での運用も可能な仕様だ。

Laser Devices( レーザー・デバイシス)MP5SD タクティカル・ライト対応シングル・マウント

▲米国の地方法執行機関に所属する2000年代後半ころのPTU(警察戦術部隊)タクティカル・オペレーター。 警察SWATチームをはじめ、米国のPTUでも採用例の多いH&K社製MP5SDサブ・マシンガンのサプレッサー部分には、シングル・マウントを介して、SUREFIRE社製6Vウェポン・ライトとL72レザー・サイト・モジュールが装着されている。 2000年代以降、銃本体と統合化されたモジュラー・レール・システムや小型かつ高出力のタクティカル・イルミネーターの本格的な普及に伴い、 1990年代から主流となったサプレッサーなどに直接装着する型式のマウントは、販売需要の低下から製造各社も供給を終了した。 しかし、サプレッサー装着型マウントは後付けのMP5SD専用フォアエンド交換型レール・システムよりも軽便で費用も安く、MP5SDシリーズを継続運用する一部の特殊作戦部隊では、必要最低限度のイルミネーターを装着可能なサプレッサー装着型マウントの使用が依然として見受けられる。